もう少し進めれば良い結果が出るのに、締切が来てしまった。報告書には少し先に得られるはずの良い結果が得られたように書いておくか、という誘惑は身に染みて分かります。しかし、一度それをやってしまうと、周りの期待が高まって、次々に「もう少し先に得られるはずの良い結果」を書くことになってしまい、そのうち自分でもそれが真実だと思い込んでしまうのでしょう。しかし、超伝導でそれをやって、ベル研究所の中では「作って見せてくれ」という話を本当に上司の誰もしなかったのでしょうか。実験の論文を読んだだけで何年も納得し続けた、という状況が理解できません。